DWIBS検査について
DWIBS検査とは
DWIBS検査では、がん細胞の密度が高いことに着目し、拡散強調画像を全身撮像し、細胞密度が高いものを描出する「がんスクリーニングMRI検査」です。
拡散強調画像とは
通常のMRI検査はT2強調画像、T1強調画像という数種類の撮像を行い診断する精密検査になります。その数種類の中に拡散強調画像と呼ばれるものがあります。拡散強調画像は体の水分子の動き(拡散運動)を画像化するのに特化した撮像方法になります。
図1の正常組織であれば水分子は自由に動けますが、図2のように細胞密度が高いと水分子は自由に動けなくなります。この現象を画像化したものとなります。
図1. 正常組織
図2. 細胞密度が高い
こんな場合はご相談ください TROUBLE
- 負担の少ない検査を受けたい
- PET-CTが受けられない
- 全身を診てほしい
- 短時間で検査してほしい
当センターの検査の特徴
従来の検査より
短い時間で終わります
当センターの通常のMRI検査は1部位で約20分程度かかるのに対し、DWIBS検査は約30分程度となります。全身撮像(頸部~骨盤部)行うのに検査時間が30分程度で済む理由としては拡散強調画像を主体(一部の撮像を省く)として撮像を行っているからです。そのため、精密検査であるMRI検査とは異なりスクリーニング検査の位置づけとなります。
検査による負担をできるだけ軽減
DWIBS検査では、検査が行われている約30分の間、体を動かさないようにしていただく必要があります。当センターのMRI装置は従来の固い寝台ではなく低反発マットレスを使用しており、撮像のために必要な体の上にのせる機械(コイル)も軽量のものとなっております。また、検査実施中の受診者様の負担を軽減できるよう、映像を見ながらの検査となります。
DWIBS検査のメリット
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01
造影剤を使用しない
- 造影剤を使用しないため、アレルギーのあるかたでも検査が可能です。また、PET検査のように放射性薬剤を使用しないため、被ばくもありません。
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02
費用対効果が高い
- 通常のMRI検査などで全身撮像を行いますと検査内容としては優れますが、費用とお時間がかなりかかってしまいます。そこで、がんのスクリーニング検査としてお考えていただければ費用対効果が高いと思われるのではないでしょうか。
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03
二次スクリーニングとしても利用可能
- がんリスク検査で陽性になったが、どこにがんがあるのか分からずお困りになった場合があるかと思います。その場合、DWIBS検査では部位などの特定のために二次スクリーニング検査としてもご利用いただけます。
DWIBS検査のデメリット
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01
異常信号が見つかったとしても必ず「がん」と診断されるわけではありません
- 拡散強調画像を主体とした検査のスクリーニング検査のため、異常信号が見つかった場合は精密検査となる場合もあります。
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02
検出に苦手な領域があります
- 肺などの水分子が少ない部位は検出が苦手となります。胃や大腸も苦手な領域になります。
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03
下記条件に当てはまるかたは、検査ができない場合がございます
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- MRI検査非対応のインプラントなどがあるかた
- ペースメーカ―、埋込型除細動器を入れているかた
- 体内にMRI非対応の金属があるかた
- 閉所恐怖症のかた
詳しくは当センターまでお問い合わせください。